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    国試過去問解説 2025-09-24

    国試過去問解説 気胸・血気胸, 胸部外傷 国試(117E47)

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    117E47
    22歳の男性。交通外傷のため救急車で搬入された。
    現病歴:高速道路で乗用車運転中にガードレールに衝突した。乗用車は前方部分が大破し、エアバッグが作動していた。救急隊の観察結果から、搬送先の医師により酸素投与、静脈路確保および大量輸液が指示され、病院へ搬送された。
    生活歴:大学生。アレルギー歴はない。
    現 症:意識はJCS II-10。身長172cm、体重62kg。体温35.1℃。心拍数112/分、整。血圧98/62mmHg。呼吸数28/分。SpO2 90%(リザーバー付マスク10L/分 酸素投与下)。前額部に挫創を認める。眼瞼結膜はやや貧血様である。口周囲に吐物が付着している。発声は可能で気道は開通している。頸静脈の怒張と頸部気管の右側偏位を認める。左胸部において、視診で胸郭膨隆、触診で握雪感、打診で鼓音および聴診で呼吸音の消失を認める。上肢に冷汗、手掌に湿潤を認める。 最も優先すべき処置はどれか。

    答え
    不正解

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    受傷機転は交通外傷という高エネルギー外傷であり、意識レベルの低下と様々なバイタルサイン異常を示している。問題文ではABCは保たれており、secondary surveyを進める段階である。眼瞼結膜にやや貧血があり、ショックバイタルの原因として骨盤骨折や腹腔内出血なども考えられるが、頸静脈の怒張や気管偏位、胸部所見からは左緊張性気胸がもっとも疑わしい。酸素化の状態も悪く、迅速に脱気を試みる必要がある。

    a 酸素化の状態は悪いが、緊張性気胸が疑われる状態で陽圧換気をおこなってはならない。必ず胸腔ドレナージを実施したあとに気管挿管を実施する。

    b 緊張性気胸であれば、未処置の場合、短時間で心停止に至る危険性がある。胸部X線などの画像検査を待たず、身体所見のみで胸腔穿刺を判断する。

    c 血圧低下の原因としては緊張性気胸による閉塞性ショックが考えられるため、この段階で昇圧薬の適応とはならない。昇圧薬は心原性ショックや血液分布異常性ショック(敗血性ショックなど)で適応となりうる。

    d 今後の精査で骨盤骨折や腹腔内出血などの合併があれば赤血球輸血を考慮することもありうるが、現時点で最も優先すべき処置とはいえない。

    e 本症例ではすでに末梢静脈路が確保されており、現時点で中心静脈カテーテル挿入を急ぐことはない。今後の精査で腸管損傷などが判明し、経管栄養が難しい場合には中心静脈カテーテル挿入を検討する。

    時間のある方は参考資料としてこちらをご覧ください。

    連載: 国試過去問解説